真剣に読んでいる著者の「本」に対する姿勢が『本気』に書かれている良書。
読んで行くと、私と同じ考えのところがあり納得した。
新しい知識、例えば仕事でこの分野はまだ知識がないので
本で調べておこうという時。
7冊から8冊を図書館から借りてきて、
まず最初に手を着けるのが、厚い本。
では、なぜ厚い本からかというと、
著者が厚い本を書くということは、それだけの知識と経験があるということ。
さらに出版社も厚い本は値段設定も高くなるし、売れない可能性が高いので
完成度が高く、読んでもらえる人の事を考えて分かり易い内容にしている。
この点、薄い本はダメと断定はできないが、
厚い本から拾ってきて、入門書的に内容が薄いのが多いと著者は言う。
これは同感。
厚い本は時間がかかって忍耐が必要だが、
仕事ではしかたなく読むが、果たして趣味で読むことができるだろうか?
ここが、著者と自分の知識欲の差かもしれない。
他に本書では、
教養についてとか、面白い本を選ぶ方法とか、
本に対する姿勢とか、著者の本に対する「愛」を感じる内容が沢山の良書。
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
いかにして「考える力」を養うか。1行たりとも読み飛ばしてはいけない。何百年も残った古典は「正しい」。何かを学ぶなら「厚い本→薄い本」の順。「自分の頭で考える力」をつける読書。注目のライフネット生命経営者にして稀代の読書家による新書・初書き下ろし!
【目次】(「BOOK」データベースより)
1章 本とは「何か」-教養について考える(「教養」と「教育」の違い/教養を得るための効率的なツール ほか)/2章 本を「選ぶ」-「おもしろそうな本」という鉄則(未知の分野の勉強のしかた/どうして古典が難しく感じるか ほか)/3章 本と「向き合う」-1行たりとも読み飛ばさない(読書の作法/本は、人 ほか)/4章 本を「使う」-著者に左右される人、されない人(数字・ファクト(事実)・ロジック(論理)/本に即効性を求めない ほか)/5章 本を「愛する」-自分の滋養、他者への架け橋(本との出会い/小学生時代 ほか)
【著者情報】(「BOOK」データベースより)
出口治明(デグチハルアキ)
1948年、三重県生まれ。ライフネット生命保険株式会社・代表取締役会長兼CEO。京都大学法学部を卒業後、1972年、日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当。生命保険協会の初代財務企画専門委員会委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に従事。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て同社を退職。その後、東京大学総長室アドバイザー、早稲田大学大学院講師などを務める。2006年にネットライフ企画株式会社設立(のちのライフネット生命保険株式会社)、代表取締役社長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)